心・身・誠・救・済!

lainに気をよくして、同じスタッフが手がけている『TEXHNOLYZE』を見た。なんていえばいいんだろう、誰かがSF任侠アニメといってたが、的確かもしれない。
堕落した人々の吹き溜まりのような街ルクスが、一人の男が「上」から来たことによってその調和が瓦解していく。この吉井って男がとんでもないトリックスターで、キャラクターの濃さが尋常じゃない。見てたら喋り方がうつりそうで怖かった。
とある事情から、手と足を一本ずつ失った主人公が、テクノライズされて義手と義足をつけるんだけど、これがまたコンピュータと人体の結合的なものでもあり、人間の根幹を揺るがすものでもあったり。
街は三つの勢力が争っていて、その中の一つがオルガノといういわばヤクザなんだけど、そこの大西がほんとかっこよかった。みんなが狂気に駆られて行動する中、一人自分を貫き通したって感じがする。またそんな中で、自分の生きる意義を探し続ける主人公は、無口ながらも色々なことを語っていたように思う。蘭は結局何者だったのだろう。
あと、シェイプスのデザインはすごかった。機械でもなく、人間でもなく、しかし血は流れる……。
Lainを見たあとだけあって、どんなので来るか警戒していたんだけど、設定・世界観が濃く、かつ説明的でないだけで、話に筋が通っていて難しくはなかった。細部の解釈は色々できそうだけどね。最初はスロースタートだったけど、中盤、後半と経るにつれてぐんぐん面白くなっていったな。序盤は徹底して、手足を失った主人公の部分なので、ものすごく痛々しい。描写が非常にリアルでグロもあるので、そういうのが苦手なら見ないほうがいい。そして終盤は本当に残酷な展開が待っていて、俺もびっくりした。そしてそんな中に小さな希望であるとか美を見出すタイプの作品、そういうのが俺の好きなものかもしれない。
そして、OPがかっこいい。やっぱ優秀なアニメはOPのセンスもすごくいいと思う。OPをとりあえず見てみるというのも、結構いい探し方かもしれないと最近思ってきた。ただ次は、これまた同じスタッフの『灰羽連盟』を見ようかなと思っている。

で、考えたら前見た『Ergo Proxy』のOPも貼ってなかったな。これも世界観がよくわかるいいOP。

そしてこないだ見た『serial experiments lain』のOPと。