2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

中上健次『枯木灘』

血というものは難しい。確かに一族の結束は生む。しかし、その繋がり自身によって瓦解もするという危険も孕んでいる。 主人公の秋幸は非常に複雑に入り組んだ家系にいる。母親のフサは西村家の主人のもとで四人の子供を生み、浜村龍造との間に秋幸を生み、最…

福岡伸一『生物と無生物のあいだ』

以前から、分子生物学への興味は持っていた。それは昔、ある対談で安部公房が「娘に、これからはコンピュータと分子生物学を学んでおきなさい、と言っている」という話からだった。どうやら、この安部公房の炯眼は本物だったようだ。 ただ、この本に関しては…

安部公房『夢の逃亡』

安部公房の中でも、長い間空白が多かった昭和二十年代に発表された短編を集めたもの。観念的かつ思想に満ち溢れた、おせじにも読みやすいとは言えない作品から、「デンドロカカリヤ」、『壁』に至る道筋がわかってくる。 前半は、特に「牧草」なんかは安部公…

海腹川背アンロック

ようやく海腹川背・旬SE完全版の全部のおまけをアンロックした。最難関であるF57に安定の兆しが見えたので一気に追い込んだ形となった。どのみちF57のあとはF58しかないので、F57に到着すればコンティニューはし放題。F58は新ルートからも行けるので楽だった…