Serial Experiments Lain

さきほど、Serial Experiments Lainの全13話を見終わった。舞台はネットワーク(ワイヤード)に接続できるNAVIというコンピュータが普及している社会。玲音という少女が、自殺した女の子からメールをもらう。やがて周りで奇妙なことが頻発するようになる。ワイヤードとリアルの境界が曖昧になり、玲音の影響力がワイヤードで大きくなってくると、玲音は自分の存在の揺らぎを感じる。自分が誰であり、どこにいるのか。どこにでも居て、どこをも見ているということがどういうことなのか……。ナイツとは、神とは……?
驚くべきはこの作品は98年なんだよな。俺がネットを始めるちょっと前あたり。この時代にここまで濃密なネットワーク社会を描けるのは正直凄い。当時は時代を先取りしすぎていて、もっと理解しにくかったのではないかと思ってしまう。記憶は記録にすぎないから、書き換えてしまえばいいというのが印象的だったな。あとしょっちゅう差し込まれる電線のシーンと、その「ぶうううん……」という音。
それなりにネットに依存している人ならば、この作品を見れば内心どきっとする場面はあると思う。同時に終始シリアスで示唆的で、自己の存在とか哲学的な部分まで突っ込むので、考えながら見なければならなかった。俺はそういうのが好きだけど、これが20話以上続いていたら結構しんどかったかもしれない。13話というのは結構コンパクトでよかった。
GIGAZINEを立ち上げた人がこの作品に影響を受けて、ネットの世界に飛び込んだという話も聞いたが、わかるかもしれない。知名度がどの程度なのかはわからないけど、非常に面白かったし考えさせられた。
初回だと多分、わかった範囲もそれほど広くない。また時期が来たら見よう。
自分で発掘するアニメはこういうのばかりだな。