Real

Ergo Proxyの2周目を見終わった。前の周でぼろぼろと取りこぼしていた事柄が、次々に頭に入ってきて頭が大分すっきりした。主にキャラクターの行動の動機とかでわかってない部分がたくさんあったんだなと、改めて実感させられた。
その上で、この作品に出会えて本当に良かったと思った。
多くの人が指摘しているように、核心部分がぼかされたままなので、肝心な部分は推察するしかない。俺が疑問に思ったのは、リルリルは一体なんだったのだろうということ。何らかの形でモナドの要素は入っているのだと思う。だからこそヴィンスは最初に惹かれたのだと思うし、リルリルも不思議と惹かれていたのだと思う。リアルがモナドのクローン的なものであるのはわかる。最後も青空で消滅したんだろうし。
それとあとは、ワンとエルゴの背景がはっきりしてこない。エルゴはどう生まれたのかとか。でも2周目になると、ワンが行った行為というのが大分見えてきた。
クイズの回は、1周目は爆笑しっぱなしだったが、2周目になると真剣に内容を追っていた。ここにかなりの部分が集約されているからだ。ここは賛否両論だろうなとは思う。
ラクシーは人間にとって神のような存在、創造主の代理人でありながら、その上にいる創造主もまた人間という構図は面白かったな。厳密には前者と後者の人間は違うんだけど。ブーメラン計画はなぜか真2のメギドアークを思い出したよ。
キャラで好きなのはラウル・クリードかな。こういう煮え切らないエリートってのはすごく好きだ。ラストはすごく彼に感情が入ってしまう。そしてピノ! 彼女のかわいさは素晴らしい。なんかあれだよ、よつばを見るようなかわいさに溢れている。あの着ぐるみ形態はなんだ、卑怯じゃないか。
哲学用語とかが沢山出てくるので、もうちょっと勉強しとけばよかったな。それから色んな作品のオマージュが多いね。ピノキオやオフィーリア、インド神話に○ィ○ニーなどなど……。
世間的に見れば微妙、惜しい作品なのだろうけど、俺は欠点を踏まえた上でも衝撃を受けた。まあそれは、俺がアニメをもう少し沢山見ようと模索している段階において、指標となるかもしれないと思ったからでもある。知名度も圧倒的に低いよね、もうちょい知られて欲しい作品だ。割と世界の評価はいいみたい。ダークでヘヴィで、哲学的で不安定に揺れ、気を抜くと置いていかれそうな作品が好きな方は是非見ていただきたい。
俺はこれを見た時「こういう作品が見たかった!」と叫びだしそうになった。

映像作品と疲労

ここ最近、上記の作品やカブトボーグなど、色々な映像作品を見ているわけだけど、視覚と聴覚を一度に縛られるから、続けてみていると非常に疲れる。俺が力を入れて見すぎなのかもしれないし、見てる作品が作品だからなのかもしれない。これは映画もそう。意外と俺があまり映像系を見ていなかったのは、この辺に起因しているのかもしれない。
だから、アニメ全話とかを一気見できる人ってすごいと思ってしまう。
しばらくはカブトボーグ一本で行こうかな。5周目が終わったら考えてみよう。もう半分以上生活習慣になっているが……。