五十六億七千万年後の世界

ばちばちばちっ……夜中にこんな音が窓を叩きつけた。雫のしたたり落ちる音がしないので、非常に嫌な予感に襲われて、恐る恐る窓を開けた。
夜でもはっきりとわかる白い悪魔の到来である。それも明るい夜空を従えての猛吹雪である。翌日はうどんを食べに行く予定だったが、まだ夏タイヤのうちの車で運転するのは無謀の極みだ。泣く泣く岩のりうどんをあきらめることにした。
そんな寒さの中、3日遅れで入荷した『それでも町は廻っている』6巻を買ってきた。あまり意識したことはなかったけど、自分は結構この作品を楽しみにしてるんだなと、久々の新刊を見て思った。この漫画ってなかなか感想を書くのが難しい。なのでさらっとだけ。
6巻は、今まででも上位に入るぐらい面白かった。そして話のつくりがうまい。フリマの回とかは小説みたいな終わらせ方でいいなと思った。作者は手探りでやっていると言うけど、成長しているのを感じる。歩鳥はほんとおいしいキャラだなあ。地味に短い髪の歩鳥はいいと思うんだけどね。
今回、扉絵で諸星大二郎の『暗黒神話』のラストシーンが使われていて笑ってしまった。諸星読者だったんだなあ。歩鳥はアートマンだったのか……! こういう時、ネタ元の作品を読んでいてよかったなと思わされる。知らなくても物語の進行には影響はないのだけど。
先月が豊作だっただけに、今月は少なめ。今のところ『宙のまにまに』と『よつばと!』ぐらいかな?

それでも町は廻っている 6 (ヤングキングコミックス)

それでも町は廻っている 6 (ヤングキングコミックス)

暗黒神話 (集英社文庫(コミック版))

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