時計を合わせる

最後に記事を書いた時、読書メーターがあるなら、ここに書かなくてもよいのでは? という問いが頭をよぎった。一冊読んだ、書かない、一冊読んだ、書かない、もう習慣。Twitterもそれを加速させていた。
しかし、実生活がそれらを吹き飛ばすほど色濃く、良いことも悪いことも怒涛のごとく押し寄せてきた。このあとすぐに、ヤマハのフルートを買って、本格的に横笛生活をスタートさせたのにも関わらず。このあとすぐに、数年ぶりに釣りを再開して、はまりこんでしまったのにも関わらず……。ただそのおかげで、人より遅れをとっていた自分も、かなりの濃い体験をさせてもらった。こうやって成長していくのだろうな。
実生活の面で大きな変化といえば、車を買った。『○○○。○○』。黒ボディの大変さに泣きそうになる。冬の北海道は特にやべえ、やべえよ……。しかしドライブが楽しくなったし、釣りも快適に行けるようになり、すごく愛着が湧いている。以前の何倍ものペースで食堂、パン屋、ケーキ屋などを開拓している気がする。
文学。ラテンアメリカ文学に本格的に足を突っ込む。前記事にもあるバルガス・リョサガルシア・マルケス、カルロス・フエンテス、フリオ・コルタサル、エベリオ・ロセーロ、マヌエル・プイグ、オラシオ・カステジャーノス・モヤなどを読んだ。最近出た評論『魔術歴リアリズム』も読んだ。そうこうしているうちに、ドナルド・キーンさんが日本人になってしまった。安部公房ノーベル賞に非常に近かったと明かされた、文学的に非常に実りのある日々。自分で書くことも、少しずつではあるがやっている。
音楽。Bela Fleck & The Flecktonesというバンドにドハマリする。ドラムを弾く人と、ベースを叩く人がいる素晴らしいバンド。あまりにもレベルが高くて、コピーする気力すらおきません。Victor Wootenのスラップは、何やってるかわかりません。その後はOregon、Return to Foreverなどをあさり、最近はHerbie Hancockにハマりつつある。特にReturn to Foreverは、フルートで少しずつコピーし始めたので、今後さらに聴きこむことになると思う。アイリッシュは、Flookが解散してからはどうも開拓する気がおきなかったのだけど、Michael McGoldrickを皮切りにBrian Finneganのソロ作品を買い、彼とAidan O'Rourkeが組んだKanというバンドが、久々にアイリッシュに吹き込んだ自分の希望の風となった。Kanは本当に素晴らしい。音楽だけじゃなくて、メンバー四人中、三人がスキンヘッドという素晴らしいヴィジュアル。自分の長年の夢である、スキンヘッドだらけのバンドという妄想世界を、一気に押し広げる起爆剤となったのだ……。
楽器。一番時間が取りにくく、調整が難しい。それでも前回の記事のすぐあとに念願のフルートを購入し、その後GoldieのEb管、SZBEのEb、Low-F、D、Low-D、Low-Ab管を購入。SZBEは国内のハンドメイドで、特にロー管がそれなりの息量を必要とし、音量もでかいので、自分にはかなり吹きやすい。そのうち憧れのBurkeのホイッスルも買おうと思う。しかしフルートの難しさに泣く。少し怠けたら容赦なく音の鳴りに響く。ギターと違い、体調がもろに音色に影響されるので、少しは自分の体をいたわる気にはなったかもしれない。最近はChick CoreaのLa Fiestaを重点的にやっている。アドリブはできないので基本フレーズだけ。それでも決して簡単ではない。